外国人エンジニアと働く上で本当に大切な3つの視点——現場支援から見えてきた共通点

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「外国人エンジニアはスキルもあるし、真面目。でもなぜかチームになじまない」

こうしたご相談を、これまで数多くの企業からいただいてきました。

弊社では、外国人エンジニアの採用支援や定着支援を行う中で、実際の現場マネージャーや人事担当の方々と多くのやりとりを重ねてきました。

その中で見えてきたのは、うまくいっている企業・チームには共通した視点があるということです。

今回は、実際の支援現場で得られた知見から、「外国人エンジニアと働く上で本当に大切な3つの視点」をご紹介します。


視点①:「文化の違いはある前提で、最初にルールを明確にする」

日本企業では、報連相や意思決定のタイミングなどが“空気で伝わる”前提で進むことが少なくありません。

しかし、外国人エンジニアにとっては、「何を、いつ、誰に伝えるべきか」が不明確なことがトラブルの原因になることが多いのです。

うまくいっている企業の特徴:

  • 朝会や定例MTGの中で明確に伝える
  • SlackやNotion等で情報共有のルールを文書化
  • 定期的な1on1を仕組み化

ルールを“明文化”し、“繰り返し共有”する仕組みがあるかどうかが、円滑な連携の第一歩になります。


視点②:「技術力よりも改善に向き合える姿勢を重視する」

スキルの高さは採用の基準になりますが、実際の現場での活躍度を左右するのは“改善に向き合う姿勢”です。

弊社が支援してきた企業でも、初期にスキル不足を感じた外国人エンジニアが、誠実なフィードバック対応や積極的な学習姿勢で信頼を得ている事例が数多く見られます。

うまくいっている企業の取り組み:

  • レビューコメントに丁寧な言葉で改善点を記載
  • 「なぜその設計なのか」と背景を共有
  • 小さな改善にもポジティブなフィードバック

「技術面の成長」ではなく、「改善への姿勢」に目を向けることが、定着と信頼のカギになります。


視点③:「本人任せにしない。関係構築は現場の仕事と捉える」

孤立してしまう外国人エンジニアの多くは、業務外のコミュニケーション機会が少ないことが原因です。

「積極的に聞いてくれるだろう」「馴染んでくれるはず」と任せてしまうのではなく、関係構築を“チームの仕事の一部”として位置づける企業ほど、定着率が高い傾向があります。

効果的だった工夫例:

  • 雑談を含めた1on1の定期実施
  • ランチ・イベントなどの機会づくり
  • Buddy制度の導入(最初の相談相手を明確化)

関係性の土台ができて初めて、業務上のやりとりもスムーズになります。


まとめ

外国人エンジニアの採用が増える中で、現場での関わり方次第で活躍の度合いは大きく変わります。

スキルや履歴書だけでは見えない部分にこそ、成功のヒントがあります。

「採用して終わり」ではなく「受け入れてからがスタート」。

今回の3つの視点が、貴社の現場でのヒントになれば幸いです。